前回のあらすじ
播磨で自由に動けるようになった奈緒江は、後回しにしていた残りの傾奇者たちを討伐。邪刀丸、笑い男、孔雀と対峙し、すべてを始末して西宮神社へ報告に向かう。そこには傾奇者に憧れる子供いずみの姿があり、田舎で目立つ彼らの存在意義が静かに語られる――。
そして舞台は再び堺へ。連続する子供さらい事件の裏に潜む ” お頭 ” の影と、不穏な情報が浮かび上がる。
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丹生山で雄牛の足跡を探る

丹生山 (たんじょうさん) の頂上にある明要寺 (みょうようじ) という場所に、雄牛によって囚われになっている住職が居るらしい。雄牛か。ついに 4 人目の百鬼衆を捉えることができた。しばらくぶらぶらしていたけど、仇の足跡を見つけてしまっては仕方ない。やっちゃいますか、復讐ってやつ。
明要寺の周りは酷い有様で荒れ果てていた。あちこちに死体が転がっていて、いかにも戦場といった様相。雄牛の気性の荒さを物語っている。
占拠された明要寺で住職救出

明要寺に忍び込んで住職の話を聞くと、雄牛は別所の最後の生き残りだそうな。弥助の情報と一致する。

住職は雄牛の命令で山に囚われていたようで、自分たちと中村忠滋 (なかむら ただしげ) を助けてくれと懇願してきた。中村 is 誰……?急に知らねぇ奴の話をよォ~~~するなよな~~~?今は雄牛の話をしてんだろうがよォ~~~!
中村忠滋は丹生山の僧たちにとっての恩人ぽい。し、知らねぇ~~~。関係なさすぎる。自分の知り合いなら自分で助けろよ……。この住職、結構図々しいな。
百鬼衆・雄牛こと別所治正の登場


雄牛は出かけているがまもなく帰ってくる、ということで待ち構える奈緒江。あくびが出ちゃっていた。可愛いね。やがて日が暮れた頃、雄牛は沢山の僧たちと、若干金持ちっぽそうな男を引き連れて帰ってきた。

ここでカットインが入り、雄牛の名前が別所治正 (べっしょ はるまさ) だと判明!こいつが 4 人目の百鬼衆。若干金持ちっぽそうな男が中村忠滋だった。家系ラーメン好きそうなキャラデザしてんね。
会話から察するに、丹生山の僧たちは一度ここを去ったものの、今回こうして雄牛に連れ戻されてしまった様子。それを中村忠滋が糾弾している。
雄牛の動機が明らかに

雄牛の話を聞いていると、3 年前、別所家に加勢した丹生山の僧たちを羽柴秀吉 (はしば ひでよし) は焼き討ちにしたそうな。丹生山の僧たちはその後、戦に敵わぬと判断して降伏。
戦いたくない者たちは山を去ったのだが、雄牛は無理矢理連れ帰ってきた様子。そしてまた、無理矢理戦いに参加させようとしている。
ちょっと何言ってるか良くわからないな……?助けて、ChatGPT えもん~~~!
羽柴秀吉と別所長治の戦いとは、1578 年から 1580 年にかけて、現在の兵庫県三木市にある三木城を舞台に繰り広げられた「三木合戦」のことです。この戦いでは、羽柴秀吉 (後の豊臣秀吉) が織田信長の命を受け、毛利勢力の別所長治を討つため、三木城を兵糧攻めにして落城させました。この兵糧攻めは「三木の干殺し」と呼ばれ、城兵が飢え死ぬという悲惨な状況を招きました
なるほど、なるほど!そういうことですね!
つまり、織田信長の家来である羽柴秀吉が別所家とバトってて、その別所に味方した丹生山の僧が羽柴にやり返されて降伏した、という過去があるのか。で、別所家の生き残りである雄牛はまだ戦を諦めておらず、兵として僧を連れ戻して無理矢理戦わせようとしているのか。

雄牛は、自分とともに戦うのであれば仲間として厚遇するが、そうでなければ (端的に言えば) 殺すという旨の発言をしていた。んな横暴なと思うが、どんな主張にも一定数賛同者は居るもので、周りにいる足軽みたいなモブ兵は大いに湧いていた。

中でも小角 (おづの) と呼ばれる若者は雄牛に心酔していた。雄牛に仕える最も武勇の誉れ高き兵だとか。こいつは多分、真面目で良い奴。敵に周るとすげー厄介で義理堅い。真面目な分、戦闘力も高い。そういうやつだ。僕は詳しいんだ。
雄牛と中村忠滋の関係


僧たちと一緒に連れ戻された中村忠滋は、雄牛こと別所治正とかつては Bro (兄弟) と呼び合うほどの仲だったが、今は考えを異にしたのか道を違えた様子。逃げ出した僧を匿っていたのが中村忠滋で、一緒に捕まってしまったっぽい。

中村忠滋はなんとか雄牛を説得しようと言葉を尽くして、小角にもその矛先を向けたが、逆に論破されていた。中村忠滋は戦に巻き込まれてトラウマから声を失ってしまった子どもの話を例に挙げ戦の虚しさを説いたものの、小角は「じゃあ何すか?誰がその子の義を果たすんすか?」と反論。これには中村何も言えず。
お互い価値を置いているもの、見ている角度が違っていて、話は永遠に平行線になりそう。もうさ!シンプルに戦って決めようよ!
中村忠滋との邂逅

雄牛は中村忠滋に自分とともに戦うか考える時間を与えるようで、丹生山で放し飼いにしていた。奈緒江はどんなところにでも入り込んじゃうよ~ん、ということで、こっそり中村忠滋とお話しに行くことに。
奈緒江と弥助は揃って中村忠滋と話をする。中村忠滋と雄牛は、かつて揃って別所家に仕えていたらしい。羽柴秀吉が三木城を攻め落とすまでは。
何か色々問答のような話を繰り広げていたけど、結構ダルい話だった。大義がどうとか、なぜ奈緒江が関わってくるのかとか、雄牛を倒してどうするのかとか、弥助はなぜ織田信長に仕えていたはなぜかとか、「異に反して」という言葉の定義とか。

中村忠滋は自分で何も成さず、成せず、それなにの一丁前に問答だけしてくる。面倒くさいタイプだな。人によって答えの違う問答仕掛けてくる人ってほんま時間の無駄。なんかあんまり共感できないキャラだな。哲学とか好きそう。小角との会話でも思ったけど、理想論ばかり振りかざすタイプって現実的じゃないんだよな。
だるめの話を我慢して聞いて、雄牛が居を構える三木城に入り込むために、やらなくてはならないことが整理できた。
- 平井山城で雄牛の兵に関する配陣図を手に入れる
- 雄牛に逆らって三木城から逃げ出した浪人を探す
中村忠滋は教海寺 (きょうかいじ) に避難するので、何か分かったら知らせに来いと言い残して去っていった。普通に去って行けるんかいw 囚われの設定どこいったw
なんか当たり前のように話が進んだけど、中村さんもう関係なくない?あとはもう勝手にこっちでやるんで。何故我々があなたに報告に……?ナチュラル偉そうやな。
あとがき
新たな百鬼衆の登場だーッ!かなりぶらぶらしてしまったので、今回のメインストーリーは一気に進めるぞという気持ち。雄牛はちょっと暴論がすぎるけど、かと言って中村さんにも共感できない、なんとも複雑な感情でストーリーをすすめているなう。