前回のあらすじ
明智光秀が突きつけたのは、百鬼衆の長の面。そして、衝撃の告白──織田信長こそが百鬼衆の長だった。光秀の義憤に半信半疑ながら、奈緒江は暗殺作戦に身を投じる。義理の息子伊勢貞興と合流し、証文を奪取。
本能寺潜入に成功した奈緒江を待っていたのは、弥助との邂逅だった。いよいよ、運命の夜が幕を開ける。

信長と奈緒江、ついに対峙

奈緒江が織田信長の屋敷まで忍び込んだその時、明智光秀の兵たちも攻め入ってきた様子。謀反の知らせが森蘭丸から織田信長へ伝えられた。
織田信長は弥助を門に向かわせ、なるべく時間を稼ぐように命じた。そして森蘭丸には、屋敷に火を放ちながら、伴天連と女どもを連れて逃げろと。蘭丸は信長の傍にと申し出たが、信長に諭されて離れていった。事実は不明ながら、信長と蘭丸は特別な間柄であったという説もあるし、ゲーム内においても、ふたりには特別な絆があるように思える一幕だった。


織田信長がひとりになり、さてどうしたものかと思案していると、どこからともなく笛の音が聞こえてきた。
な、な、な、奈緒江さんだー!!ついに仇 (?) を前にして、己が宿願を今まさに果たさんとする伊賀の亡霊・奈緒江さんが Cool に笛を吹きながら登場だー!!
ここ、めちゃくちゃ格好良いシーンなんだろうけど、如何にも外国人の考える Cool Ninja Japan って感じがして笑ってしまった。なんだろう、この微妙なダサさ。アサクリシャドウズ、肝心なところだけダサい。オープニングの百鬼衆全員集合のところも絶妙にダサかった。

炎の中、織田信長との宿命の戦い

炎が燃え広がる屋敷の中で、ついに奈緒江はすべての元凶 (?) 織田信長と対峙する。明智光秀が話していた、「百鬼衆の長は織田信長」というのは未だに信じる要素がないけど、少なくとも織田信長が里を滅ぼしたのは事実。
奈緒江と織田信長の戦いの火蓋が切って落とされた。


織田信長との戦いはかなり燃えた。良いシーンが多くて、ついつい受け流してはフォトモード……受け流してはフォトモード……と、たくさん写真を撮ってしまった。こっち向いて!ファンサして!
織田信長はさすが戦国の武将。ただのお飾りではなく、普通に戦えるタイプだった。しかも若干強い。鎖鎌とカメラの二刀流で挑んだ奈緒江、途中から真面目に戦いました。

戦いも佳境になり、いよいよ織田信長にとどめを刺すという時に……
弥助乱入、奈緒江との戦いと謎の行動

弥助ェ!
乱入してきた弥助が織田信長の命を救った。そのまま奈緒江と戦いに入るが、奈緒江は疲れからか黒塗りの高級武士に衝突されてしまう。やはり体格差か、壁に押さえつけられる奈緒江は、起死回生の一手としてアサシンブレードを起動した。


それを見た弥助の目つきが変わった。息を呑んで、何かに気づいたように攻撃の手を緩めた。奈緒江を殺せと言う織田信長の命にも背いて、ついには奈緒江を放してしまった。弥助はアサシンブレードに見覚えがある様子。これは何かあるね。

弥助から開放された奈緒江は、織田信長に向かって箱を返せと吠える。
それに対して、織田信長は奈緒江が何を言っているのかわからないと答えた。ほーーーらね!!織田信長じゃないじゃん!!明智光秀のあれ、絶対嘘だと思ってました!!

完全に身に覚えのない顔してるもん。ぽかんとしてる。
織田信長の真意と奈緒江の絶望


激昂している奈緒江は尚も織田信長を問い詰めるが、信長は何も知らない。すべては信長の首を取るために奈緒江を利用しようとした、明智光秀の戯言だった。
織田信長は伊賀の里を滅ぼした。それは間違いない。でも、お父を直接殺した百鬼衆のことは何も知らなかった。

織田信長は多くを手に掛けてきた。それは強さを得るために必要な犠牲で、天下無双の剣になれという天命に従ったまでと言い切った。百鬼衆など知らぬ、ただこの地のためにやってきた、と。信長は信長なりに、本気で日ノ本を良くしようとしたのかも知れない。

民を殺したのも、必要な犠牲と割り切っていた様子。すべては天下布武のために。織田信長、やり方や思想が尖りすぎているけど、ここまで突き抜けてないと歴史に名は残らないだろうなという納得のシーンだった。覚悟が決まりすぎている。
しかし、そんな織田信長もこうして忍に敗れ、部下の兵に囲まれ、屋敷は炎に包まれている。自分の覇道が潰えたことを自覚しているらしい。この潔さ。敵ながらちょっと格好良かった。
織田信長の最期と明智光秀の思惑

日ノ本の戦は続くと言った。織田信長の居ない世で。明智光秀が織田信長に成り代わったとして、従うやつなど誰も居ないとも。

奈緒江は、もう何が本当か分からなくなっているように見えた。もしくは、やっと自分が利用されたことを理解したのか。織田信長との戦いに勝ったはずが、まるで負けたかのような表情だ。逃げるように本能寺から去っていった。

織田信長は炎渦巻く本能寺のなか、明智光秀に首を取らせることだけはならぬと、弥助を介錯人として切腹をしてその命を自ら終えた。
屋敷の外で弥助と対峙した明智光秀は織田信長の首が手に入らないことを悔しがっていたが、弥助のことは殺すに及ばないと言い残して兵を引き上げた。光秀からすれば、少なくとも織田信長は死んだ。それで良しとしようということかも知れない。
奈緒江、光秀を討つ決意と交野城へ

隠れ家に帰った奈緒江は、ひとりで落ち込んでいた。
順次郎を探しているとみが声をかけてきたので、織田信長が死に、屋敷が燃えていることを伝えた。とみはいい知らせだと言ってくれたが、奈緒江は明智光秀に利用されたことがかなり効いている様子だった。
面をつけていたのは、織田信長ではなく明智光秀だった。自分は利用された。騙され、操られ、自分には何も残っていない。片や光秀はまんまと大軍を手に入れた、と。
ちょ、ちょ、ちょ。ちょっと待って~?奈緒江の中では明智光秀が百鬼衆の長ってことになってるの?確かに光秀は嘘をついていたけど、だからといって百鬼衆の長が光秀だっていうのは、イコールにはならないんじゃない?明智光秀に百鬼衆を束ねるような力量あるかな……?

話を戻して、落ち込んで居る奈緒江に対して、とみは明智光秀の大軍を倒して間違いを正せと焚き付けてきた。確かに。間違いを犯したのであれば、落ち込んででも何も解決しない。自分でそれを正さないと、いつまでも何も変わらないもんね。
でも、どうやって……?と問う奈緒江に、とみは交野に何か手がかりがあるはずと答えた。ある……か……?交野城は別に明智光秀の城ってわけでもないし、特に何もなさそうだけど。まあでも他に行く場所もないし、行くしかないんだろうな。
迷子の迷子の順次郎

と思っていると、とみから順次郎が帰ってこないことを聞かされた。馬っ鹿…!おめー!それを先に言えよ!一大事じゃないの!村の者や伝手ににも頼んで、総出で探してみるとのことで、それ結構おおごとじゃないの!?どのくらい帰ってきてないの!?
奈緒江も探す!!と声を上げてみたものの、とみは交野へ向かえと言ってくる。そんな無情な……。光秀は今逃せば次はないと。まるで交野城に光秀が居るかのような口ぶりだけど、そんなこともないよね?とみ、なにか知ってるのか?
順次郎のことは気になるけど、奈緒江はしぶしぶ交野城へ向かうことにした。とみに順次郎を託して。

「あいつは私に残された、たった一人の家族なんじゃ」と言い残して行ったけど、その言葉を受けたとみの背中が心なしか寂しそうに見えた。「わた……しは……?」てなっただろうな。とみ的に。
こうして隠れ家まで提供して、奈緒江に親切にしてくれるとみのことは、家族と思ってないのか。結構シビアだな。