前回のあらすじ
千利休から作法を学び、茶会に挑んだ奈緒江は、ついに堺の商人・今井宗久と対面。意外にも風雅を重んじる人物で、茶への理解も深かった。そこへ現れたのは明智光秀。突然の欠席宣言に奈緒江は不信感を抱く。そして始まる茶会。
お玉との女の戦いも勃発!目指すは鉄砲女の手がかり。火花散る茶の席で、奈緒江の本気が問われる!

それぞれのお土産
茶を楽しんだあとは、それぞれの手土産を今井宗久へ献上していった。

まずは若狭。かつての将軍・足利義満公より伝わる短刀。いきなり凄いの出てきちゃった!!将軍の短刀!?そんなものどこで手に入れたのか。もしや若狭、本当にすごいやり手の商人なのか……?

つぎに聡子。彼女は雁 (がん) の絵を持ってきていた。特に由来とかはないようで、もしかしてだけど、これ、多分だけど、自分で描いた絵……だよね……?宗久は上品なので見事な筆使いと褒めていたけど、招かれた茶会に素人の絵を持っていっちゃうのが、聡子の常識の無さをよく物語っていた。

つぎにお玉。彼女が持ってきたのは……お面!!こ、こいつだ!!こいつが仇だ!!宗久に献上したのはおたふくの面だったけれど、お面というチョイスが怪しい。性格も嫌な奴だし。もうこいつが仇でいいっしょ。
お玉の渡した能面は是閑 (ぜかん) の作らしく、宗久はお目が高いと褒めていた。あとから知ったのだけど、是閑は正式な名前を出目是閑吉満 (でめぜかんよしみつ) と言い、能と茶の湯に熱中した豊臣秀吉から文禄 4 年 (1595) に「天下一」の称号まで与えられているらしい。
能面 近江女 焼印「天下一是閑」 – 名古屋・徳川美術館|The Tokugawa Art Museum

最後に奈緒江。一見なんの変哲もない竹の柄杓をぽつん……と置いたけど、宗久はすぐに、それが秀徳の作であることを見抜いた。す、すげー!!そういうの分かるの!?やっぱり宗久はただの成金ではなく、知性と教養を兼ね備えて本物の商人だ。

お土産への反応も今日イチのテンションで、ほっと胸を撫で下ろしたところで聞き捨てならない台詞が聞こえてきた。今、信長様ご所蔵の品って言いました……?この柄杓が?信長って、あの織田信長?
千利休は一体どうやってそんな御大層な一品を……?そしてそれを奈緒江にぽんとくれたのか……?改めてパねぇな。
鉄砲女を探せ

和やかな雰囲気の中、茶会はお開きとなり、奈緒江の本来の目的である鉄砲女を見つける時が来た。
三人の中から怪しいやつを突き止めろとのことなのだけど、えっ、もうこの中に居る感じ?手がかりとかじゃなくて、直接この中に居るんだ?と思いながら奈緒江の推理が始まった。

まずは聡子。彼女には、お父と殺した奴には感じなかった品があるとのこと。育ちゆえに上に薄いが、残忍とは思えないと。そうか、ポイントは「残忍さ」か。

つぎにお玉。こいつは最初から嫌な奴だったし、月夜に人を殺める姿も想像に難くない。お面という共通点もある。奈緒江に感づいたのか、元々意地が悪いのか区別が付きにくいけども……。

最後は若狭。彼女は他のふたりと違って、自分とよく似ていると奈緒江は思った。その地位を手に入れるまでに、色々なことをやってきたであろうと容易に想像できる。
さて、この中で怪しいのは……。
ついに突き止めた鉄砲女

怪しいのは、若狭。お前に違いない。ちょっと手違いで別のお玉に不幸があった気もするけど、あれは夢だった。

ついに見つけた、お父の仇。ひとつ耳の鬼・和田惟武 (わだ これたけ) に続いてふたり目。
若狭も奈緒江もまだお互いのことには気づいていなようだけど、この上品な茶会に出るような人間でないことは薄々感じている様子。お互いの面を取って話をしようと、若狭は自分の家に奈緒江を招いた。
プレイヤー視点ではもう仇って出ちゃってるけど……。

若菜は自分の家で、上機嫌に語ってくれた。本当は茶より酒かポルトガルワインの方が好きなこと。ひとつの場所に腰を落ち着けたのは堺が初めてだということ。堺で鉄砲の商いを牛耳ったら、船団を作るつもりだということ。貿易船団を作って、銭と力で、商いの天下をとるのだということ。
若菜は、こともあろうに奈緒江を誘ってきた。「お前も仲間にならないか?」と。猗窩座かよ。
奈緒江は話を聞きながら、ついにあるものを見つけた。壁にかかっている鉄砲だ。悪趣味な金の装飾がしてある。月夜の晩に輝いていた、自分と、お父を撃ったあの鉄砲だ。


鉄砲を手に確信を得た奈緒江は、若狭に自分の正体を明かす。若狭も、あの晩に居たのは奈緒江だったのかと理解した様子だった。道理で妙な感じがしたと。
奈緒江は若狭に、鉄砲を向けた。
遂げられた復讐

この期に及んで若狭は、自分たちが仲直りするのに必要なものを言ってごらんなどと口にしている。生殺与奪の権を持っているのは奈緒江だから、自分は何だって差し出すと。冨岡義勇さんも言ってたね。生殺与奪の権を他人に握らせるなって。
奈緒江は若狭に箱の在処を問いただしたが、若狭は「ここには無いけど、案内はしてやれる。」と返答してきた。場所を教えろと言う奈緒江に、場所を教えたら自分を活かしておく意味がなくなると。

「では、言わないつもりか?」と問う奈緒江に、はっきりそ「そうだ。」と答える若狭。あーあ、奈緒江を見誤ったね。
奈緒江は無駄な問答をするような女じゃない。箱の在処はわからなかったが、若狭は自分の鉄砲で撃たれて命を散らした。
しばしの休憩

仇の中でも、このふたりは特別だった。直接奈緒江たち藤林親子を痛めつけた鬼たち。
そのふたりを始末した奈緒江は、とみに報告しに隠れ家へ帰ることにした。とみも正保を殺した仇を始末したとなれば、喜んでくれるだろう。
順次郎の様子も気になるし、一旦帰ろう。我が家に。